小林社寺のトピックスや社寺建築のよもやま話をお伝えします。



社寺建築よもやま話 第2回
宮大工見習い二名が入社…「好きこそ物の上手なれ」

 棟梁の小林です。
若い二名が入社しました。昨年は職業訓練校に通いながら、週に一度(土曜日)のアルバイトからのスタートでしたが、今は毎日こつこつ真面目に頑張ってくれています。
鑿や鉋は使えますが、宮大工見習いとしてイチからやってもらっています。
道具はある程度、扱えますので手取り足取り教えることはせず、なるべく見守るようにしています。

 


私も修業中は毎日をひたすら一生懸命過ごしていました。あっという間に過ぎた気がします。
当時は人の仕事を見て盗む、自分で考える。分からなければ夜聞きに行くの繰り返しでした。
年に数日しかない休みには、他の社寺建築をよく見に行きました。
単純に建物を見るのが好きでしたし・・・全体のバランス、屋根、軒まわり、
古い建物をみるなどとても勉強になりました。
この仕事は好きじゃないと務まらない気がします。
 
今でも原寸場では軒反りの1mmにこだわって、作業しています。
作業の場数、経験値が職人には重要なことだと思います。
昔はなかなか先輩の職人に話かけづらいということがありましたが、場数を踏むにつれて
コミュニケーションの内容・質もそれなりに変わってきたように思います。
これからがとても楽しみです。